上野にある西郷隆盛像、この像は下から見た際でも真正面から見たように正確に見えるよう遠近法が使われており西郷像にただならぬ思い入れがあったことが伺われます。
また、西郷さんの像は高村光雲作、横にいる犬(ツン)は後藤貞行の作で実は非常に貴重な像であることがわかると思います。
大河ドラマ西郷どんで人気になった西郷隆盛!詳しくは知らないけど名前だけは知っているという人は多いのではないのでしょうか。
そんな中、なぜ上野に西郷さん…?という疑問を持つ人がいるかも知れません。西郷さんといえば鹿児島のイメージが強いですよね。
今や上野のシンボルの一つとなっている西郷隆盛像に関する謎に迫ります
西郷隆盛像が上野にあるのはなぜ
西郷さんの像が上野にあるのにはちゃんとした理由があります!
実は西郷さん、戊辰戦争に参加しており、戊辰戦争中勃発した上野戦争に参加していました。上野戦争で新政府軍を指揮した大村益次郎が立てた作戦で激戦が予想される黒門(実際、激戦区になりました。現在も黒門は上野に残っているので気になった方は訪れてみてください)に薩摩藩が配置されました。西郷さんが大村に「皆殺しになさるおるもりか。」と尋ねたところ「そうです。」と大村が答えが帰ってきたというエピソードがあります。そこで、西郷さんは薩摩郡に自ら激戦地へと配置してもらうよう名乗り出たと薩摩兵に伝えさつま兵の士気を高めたというエピソードが残っています。
西郷さんは西南戦争で新政府と戦った頃から逆賊の印象を多くの人に与えてしまいました。しかし、明治維新での功績を称えるため西郷さんの死後21年の1898年12月18日に除幕式が行われ上野に西郷さんの像が姿を表しました。
しかし、西郷さんの妻糸子さんはこの像を見て驚いたと伝わっています。生前の夫の銅像ができたのになぜでしょう…?
西郷さんにまつわる逸話
この西郷さんの像は軍服ではなく普段着の浴衣を着ています。西郷さんは客人の前では必ず正装で迎えたらしく、生前の夫らしくないラフな装いに糸子さんは驚いてしまったといわれています。最初は軍服姿の像を作ろうとしていたようですが資金不足や西郷さんの人気から政府に対する反発運動が起こる可能性があったためラフな浴衣姿になったそうです。
ちなみに、糸子さんが想像していたような軍服姿で直立しキリッとした顔立ちの西郷さんの像は西郷さんの地元鹿児島で見ることができます。
西郷さんと犬
ちなみに、西郷さんの横にいる犬の名前はツンと言いよく一緒に鹿児島で兎狩りにでかけていたそうです。西郷さんは大の犬好きだったそうでうなぎなど高級なご飯を犬にも上げていたそうです。食糧難のときも自分のご飯を犬にあげていたんだとか。確かに犬かわいいですもんね。西郷さんに会ったときは犬の話で盛り上がれそうです笑
西郷さんの像は上野・鹿児島・山形で見ることができます。
いろいろな西郷どんを見に行く旅も面白いかもしれませんね。