個性とアイデア溢れるねぶた祭り

東北

今回私たち青森班は、2022年に300年という節目を迎えた「弘前ねぷた祭り」を見に行きました。コロナ明け3年ぶりの実施ということで全国各地から大勢の人が集まっていました!

そもそもねぶたとは?

ねぶたとは、角材・竹・針金・糸などで作った骨組みに和紙を貼り付けて、絵付けしたものです。「ねぶた」や「ねぷた」と呼ばれますが、これは地域によって訛りが異なることによるので、どちらで呼んでも良いとのことです。

青森ねぶた祭り

 青森県で有名な主なねぶた祭りは、青森ねぶた祭、弘前ねぷたまつり、五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)の3つです。今回の遠方取材では、青森ねぶた祭の最終日の昼に見にいくことができました。

実際のねぶたを見たのは初めてだったのですが、ねぶたの大きさと色鮮やかさ、題材の豊かさに驚きました。特に、ねぶたの題材は昔話や妖怪などの歴史的な物語からアイデアを得たものや、流行っているアニメや活躍しているスポーツ選手を取り入れたものがあり、見ていて飽きませんでした。

 また、人力でねぶたを動かしている点も印象的でした。ねぶた自体を十数人で押し、ねぶたの周囲には進行の指揮をとる人や、太鼓や笛などで音を奏でる人、観客を盛り上げるハネトの人たちなどがいて、一体となってねぶた祭を作り上げている所に圧倒されました。

ねぶた祭には幅広い年代の人たちが参加していて、学校や会社単位で参加している団体や地域単位で参加している団体がありました。大勢の人たちが関わり合いねぶた祭を作り上げていることが伝わり、地域のつながりやあたたかさを感じました。日程の都合上、夜の海上運行は見ることができなかったのですが、夜の暗闇の中ライトアップされるねぶたをまたの機会に見に行きたいです。

解体される儚さ

ねぶた祭が終わるとその年に作られたねぶたは解体されるそうです。骨組みも解体し、完全になくしてしまいます。多くの人が制作に携わり、時間をかけて作った作品を解体することに儚さを感じます。その儚さがあることで多くの人を惹きつけていると思いました。今しか見られない今年のねぶたを記憶に残すためにねぶた祭に県内外から足を運ぶ人が多くいるのでしょう。

ねぷた村にて

最後に

青森の有名なねぶた祭りは青森ねぶた祭、弘前ねぷたまつり、五所川原立佞武多の3つと言われていますが、青森県内各地で多くのねぶた祭りが行われています。ねぶたは青森に根付いた伝統文化の1つです。ぜひみなさんも見に行ってみてください。想像を超える大きさと鮮やかさ、繊細さに感動すると思います。

執筆者:赤嶺 凜

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