かっさん
大阪府立大学経済データサイエンス課程3年
祖母が丹後ちりめんの職人、父が板金会社の社長でした。伝統工芸学生アンバサダーとらくら代表、株式会社wakonartなど複数の文化系企業へ参画し、伝統工芸の継承に力を入れる。
今回はとらくらメンバー第1期の立命館大学映像学部2年のさくにインタビューしました。彼は、とらくら一期参画当初からリーダー的ポジションで組織を引っ張っています。特に、文化特化の学生アンバサダー育成講座「とらくらカレッジ」の企画立案と実行までのスピードには驚きました。元々、学生起業家として不動産業界のDXやアプリ開発をしてただけあって、さすがだなと思いました。そんな彼の「伝統工芸」に対する思いや今後の展望を深堀りします!
伝統工芸に興味を持ったきっかけは幼少期に見た”城”
さく:私はおじいちゃん子で、幼少期から歴史遺跡によく観光に行きました。特に城がとても印象に残っています。城はただ城主のために存在するのではなく、自然と人類の関わりを表現しているように感じます。「人のための人工物」ではなく、「自然と調和した人工物」である城の存在感に心を打たれました。また、石垣の組み方の一つ一つ違います。数百年耐える当時の技術力にも感動しました。
画像引用:https://ja.Wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%B1%9F%E5%9F%8E / 松江城
現在の「伝統工芸はかわいそうなもの」という社会認識にギャップを感じとらくらへ
さく:伝統工芸を心からリスペクトしています。日本人としてのルーツ・歴史や技術の継承という面の時間軸に重さを感じます。しかし、現在の日本では伝統工芸は「衰退するかわいそうなもの」「ロストテクノロジーの代表例」などネガティブなイメージが蔓延しています。私は1人の日本人として伝統工芸に可能性を感じています。その社会認識をクリエイティブの力で打ち破るべく、とらくらに参画しました。
提供:伝統工芸学生アンバサダーとらくら運営事務局 / 一番左がさく
まず取り組んだのは正しい伝統工芸への見方の浸透
さく:私がまずとらくらで取り組んだのは「とらくらカレッジ」というメンバーへの学びの機会の提供です。一般的なメディアで伝統工芸が取り上げられるとき「救う」「危機」などネガティブなイメージが浸透しています。私は正しい伝統工芸の知識を共有して「美しい情景」をみんなに感じて欲しいと思いました。この講座は伝統工芸、織物、陶磁器、現代アート、DX、メディアなど様々な分野の方にご協力をいただきました。全て動画でアーカイブ保存し、今後のメンバーの教材に活用する予定です。
提供:伝統工芸学生アンバサダーとらくら運営事務局 / 上段左から2番目がさく
今後21歳文化クリエイターが仕掛ける新しい情景
さく:私は日本でも数少ない映像学部に所属しています。そのため最先端の映像機材や表現技術を学習できます。近いうちに、とらくらとして大型のメディアアート企画を実施したいと思います。身体性・バラエティ性・エンターテイメント性を表現し、様々な角度で工芸品の情景を届けたいです。将来的には、ニコニコ超会議やコミケのような多くの人や社会に長く愛される企画を作っていきたいです。
提供:さく
編集後記
さくはとらくらに参画して2ヶ月でデジタルマネージャーに就任しました。デジタル全般の業界調査はもちろん、職人の表現技法を深堀姿勢に強く共感します。今後の活躍に期待です!