こんにちは。お読みいただきありがとうございます。
とらくら三期生、取材部のつづみと申します。
前回、那覇市立壺屋焼物博物館での特別展「うちなー赤瓦ものがたり」についての記事を書かせていただきましたが、そういえばまだ自己紹介をしておりませんでした!
そのため、今回は自己紹介もかねて、私がなぜとらくらに参加しようと思ったのかという動機や私が思う伝統工芸の魅力についてお話ししたいと思います。
最後までどうぞお付き合いください。
伝統をつなぐ人への興味
私がとらくらに参加しようと思った理由は、作り手への興味です。
当たり前のことを言ってしまうかもしれませんが、工芸品を作るのはひとであり、その技術を伝統として受け継ぐのもまたひとです。そこに携わる人々の存在なくしては成り立ちません。
ものを大量生産する技術が発達した今、あえて複雑で手間暇のかかる道を行くひとたち。
私は、そのような作り手の方々に強い憧れと興味を持っていました。
昨年、同じ大学で陶芸を学ぶ学生にインタビューさせてもらうという機会がありました。
幼い頃から絵を描くことが好きだったという彼は、弟のために想像のキャラクターを描き始めるようになったそうです。その後茶道を始め、「自分好みの道具を自分で作れたら」「それなら、どこにでもあるようなものではなく、自分の普段描いているキャラクターを陶芸で作ってみよう」と思い立ったことで彼の今の作風が確立されたと話していました。
彼の人生の中に陶芸があり、長くて広い陶芸の流れの中の一部に彼の存在もあるということがとても感慨深く思えました。
現在、工芸に限らず様々な「伝統」の継承が全国、あるいは世界中で課題となっているように思います。そして、伝統の継承は過去のものを繰り返すという単純な作業ではなく、創造し続けることが必要とされます。それは簡単なことではありません。
しかし、彼の話を聞き、彼がつくった陶器を見たとき、そのような伝統を継承するという難しさを吹き飛ばすような彼の瑞々しい感性にとても元気をもらいました。
このような経験から、伝統工芸に携わる人の話をもっと聞いてみたいと思い、とらくらに参加させていただくに至りました。
私が思う伝統工芸の魅力3つ
◎実用的でありながらも、美的価値も兼ね備えている!
今や高級品や芸術品というイメージもありますが、その多くはかつて日常的に使われていたものでした。そのような実用性を持ちながらも、ふと眺めて見ると美しいというような美的価値もあるというのは伝統工芸の大きな特徴であると思います。
◎自然との距離が近い!
先程人の存在なくしては伝統工芸は成り立たないと言いましたが、同じく伝統工芸に必要不可欠なのが原料となる自然の存在です。
例えば、沖縄の伝統的な芭蕉布を織る際にもその素材となる糸芭蕉を育てるところからスタートします。
天候などの条件によって状態が変わる自然を相手とする中で、先人たちは沢山の発見をし、徐々に知恵や技術を身につけてきたのだと思います。
このようにして受け継がれてきた伝統工芸には、人々の知恵や技術、自然の豊かな恵みが詰まっています。
◎自分の手に渡るまでのつながりを想像するのが楽しい!
消費社会を生きていると、その商品が何を原料に・どのように・誰によって作られここまで運ばれてきたかという「つながり」を意識する機会はどうしても少なくなってしまいます。
しかし、伝統工芸品を目の前にすると、素材から職人によって成形され、店頭で販売されるまでを自然と思い浮かべるでしょう。
皆さんは伝統工芸のどのような部分に魅力を感じますか?