ごあいさつ
初めまして🌱
とらくら3期生のおよしこと福本淑乃です。
都内在住の大学2年生で、日々大学の授業にサークル活動、バイト、バイト、サークル活動、サークル活動、、、、と充実した生活を送っています。
初回投稿の今回はまず、とらくらの活動に参加しようと決めたきっかけをふたつ、そして最初の取材について少しだけご紹介します。
きっかけ
まず初めは私がとらくらに参加するきっかけについて。
私、実は地元は東京ではなく、愛知県名古屋市の有松という地域で育ちました。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「有松」という地域は「有松・鳴海絞り」という伝統的な絞り工芸が有名です。そのため幼い頃から絞り体験や絞り作業の見学などを通して”伝統工芸”に触れ合ってきました。
絞りの浴衣や巾着、洋服、ガラス製品などなど…
小学生の頃、友達と遊びの感覚で”地域探検”をした場所と”当たり前”に存在していた工芸品の可能性や面白さを改めて学びたい!と思ったことがきっかけのひとつです。
そしてもうひとつのきっかけが、私の大好きな歌舞伎と日本舞踊です。
「美しい舞台を作り上げている扇子や簪、着物や和楽器はどのように作られているのだろう?日常生活で使われているそれらと何が違うのだろう?」
「江戸時代の日常を描く歌舞伎作品に出てくるあの道具と言葉の意味とは?」
「あの着物の色や柄の意味って?」
作品を好きになればなるほど、細かい小道具やそれらの扱い方、衣装の柄など細部への興味が止まらなくなり…終いには舞台上だけでなく、それらが実際どのように作られているのか・使われているのかまで気になるように。そして私の学んだ素敵な文化や技術を形にして伝えてみたいと思い、とらくらへの参加を決めました。
歌舞伎や日本舞踊の中で登場する日常的な道具や伝統的な習慣に由来するセリフ・詞の意味を、実際のものを知ることによって理解してみたい、記事を読んでくださる方々と一緒に学んでいきたいと思っています。
◉私たちの日常生活と伝統工芸との接点とは?
◉伝統工芸を通して伝統芸能を知ってみよう!
◉逆に伝統芸能を通して伝統工芸に触れてみる!
この3点をモットーに、私らしい文章で皆さまの小さなきっかけを見つけるお手伝いができたらなと思います。
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染め物の世界に初潜入
11月下旬。
初めてのとらくら3期生としての取材先は東京都立産業貿易センターで開催されていた、第70回全国小紋友禅染色競技会入賞作品「発表」・「展示会」でした‼︎
小紋や友禅といった華やかで素敵な作品がずらり。
初めての展示会に緊張しつつ、細部までこだわりがつまった作品をひとつひとつじっくり鑑賞していくと、本当に時間が足りない…
職人さんから解説をして頂きながら、作成工程や絵柄の意味を学んでいきました。
友禅染や小紋、更紗…
初めて触れる染め物の世界に圧倒され、言葉が出てきません。
素敵な作品がたくさん並ぶ中、私の心に最初にビビッときたものが『江戸小紋』です。
まず、一般に「小紋」とは、大小様々な大きさの模様をあしらった様々な場面で着用できる種類の着物のことを指します。その中でも江戸小紋は、「遠目に無地」と呼ばれるほど細かい模様が全体に施されている総柄のものになります。もともとは武士が着用する裃(かみしも)の模様から生まれました。裃は武士の礼服として武家の規律を表すもので、「一歩引いたところで礼儀を尽くす」という意味が込められた忠誠心を表したものです。各藩が独自の模様を持っており、例えば「留め口」という「+」と「・」でできた模様は徳川家のみが使用を許された模様だそうです。
一方で、
庶民が着用する江戸小紋の模様には洒落や四字熟語などの「言葉遊び」が取り入れられた楽しい模様がたくさんあります。今回は展示会で伺ったお話の中からいくつかをご紹介。
◉「大根とおろし金」の模様で「なんをおろす」
大根=「大根役者」の意味。
大根役者を舞台から「降ろす」と大根を「おろす」をかけており、「厄おろし」の意味が込められています。
◉「一富士 二鷹 三茄子」
お正月の縁起物として知られているこちらのことば。
富士山はもちろん日本一高い山として縁起物だとわかるのですが、なぜ鷹と茄子なのでしょうか??
「鷹」=藤原家の家紋:舞い上がる、掴み取る=家系繁栄
「茄子」=ことを「成す」=成就
「うーーーん、なるほど!」と納得する言葉遊びが隠れていてとっても楽しいですよね‼︎
これら以外にも様々な洒落のある粋な模様がたくさんあるので是非調べてみてください。
模様が小さいからこそよく目を凝らしてみると面白い発見がある「江戸小紋」
江戸の人々のおしゃれな感性を時代を経ても楽しめるなんて…私も模様のお勉強をしつつ、たくさんの作品に触れてみたいなと思います。
柄で遊んで、色の組み合わせで遊べる着物って素敵!!!
そう思わずにはいられない素敵な出会いがたくさんありました。
次回の投稿も「東京の染め物」について書いていきたいなと思います。
次回もお楽しみに!
福本淑乃