この夏注目「再現 女性の服装1500年-京都の染織技術の粋-」展 文化学園服飾博物館

関東

「とらくらアンバサダーがおすすめする、この夏注目の展覧会3つ! 東京近辺」でも取り上げた展覧会のひとつに早速行ってきました!

◇展覧会概要


1931年に始まり、1937年の日中戦争開戦まで京都の染織業の振興を図るために行われたのが京都染織祭でした。このお祭りのために古墳時代~江戸時代までの衣裳が制作され、実際に来て練り歩いたそうです。しかし、戦後もお祭りは復興することなく、衣裳は京都染織文化協会に保管されてきました。今回の展覧会では、第一部「移り変わる風俗」として、この染色祭のために制作された衣装を、第二部は「京都の染織技術ここにあり」として、服飾博物館の所蔵品を展示していました。

◇変化する衣服の形態・ 第一部「移り変わる風俗」

中国の影響を強く受けていた古墳時代から独自の形態へと変化した平安時代、現在の「きもの」につながる小袖が主流となった鎌倉時代、大胆な模様が施されるようになった江戸時代など展示を見ているだけで衣服の変遷がどのようになってきているのかがわかります。例えば、帯の太さに注目してみると古墳~桃山時代までは細めのものですが、江戸時代に入るとどんどん太くなっていきます。例えば、模様の入り方を見てみると、室町時代までのものは細かい模様で全体が埋め尽くされているのですが(模様でぎっしりというイメージ)、江戸時代に入ると模様の一つ一つが大きくなり、模様と模様の間が大きく取られるようになります。

他にも展示室自体に注目してみると、衣装博物館ならではの工夫が見られます。すべての面が見られるように、ケースは360度回ってみられるものや、鏡が設置されているものも。

◇第二部「京都の染織技術ここにあり─文化学園服飾博物館所蔵品」

第二部では、「紋織物や摺箔、刺繍、友禅染、鹿の子絞り」といった技法に注目した展示になっています。現在も作り続けられている織物の技術ってどのようなものなのか、なかなか普段目にする機会が少ないですよね。でも、ここでは実際に作っている道具や制作途中のものが展示されていて、どのように作られているのかを展示から見ることができます。でも、実際の動きを見ないとわからないことも多そうですよね。でも、大丈夫。館内のテレビでは実際の制作の様子をビデオで流していますし、さらに、週末を中心に実演もあるそうです。そうした日を狙って行ってみるのもよいかもしれませんね。

会期:2021年7月15日(木)~2021年9月28日(火)
会場:文化学園服飾博物館 東京都渋谷区代々木3-22-7
新宿駅から徒歩・初台駅方面へ
公式HP: https://www.fashion-kyoto.or.jp/orikyo/80th

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けんた

けんた

大学では、都市をフィールドとして学んでいます。また学芸員課程を履修しており、これをきっかけに博物館や美術館に頻繁に行くようになりました。工芸にはまったきっかけは、この美術館巡りをしているときに、東京国立近代美術館工芸館(いまは金沢に移転し、国立工芸館となりました)で様々な工芸作品に出会ったことです。日用のものに込められた美に驚きました。工芸作品は、それぞれの作品が作られた「場所」やそこを取り巻く自然・人々の暮らしを包摂していて、こんなに素晴らしい作品がたくさんあったのか!と感動したのを覚えています。 とらくらでは、「地域」に根ざした伝統工芸を見ていくことで、まちと工芸の関係性・そしてその可能性を探りたいと考えています。

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