倉敷手まり~民藝から始まった倉敷の新しい工芸~

COLUMN

倉敷と言って思い浮かべるのはこんな風景じゃないでしょうか?

倉敷美観地区

倉敷は江戸時代に天領(幕府直轄地)であったことから多くの古い建物が残っており、とくに倉敷川周辺の地区は、今も当時の蔵や屋敷などを見ることができます。一方で、同じ地域には大原美術館など明治以降に建てられた近代建築もあって、日本の建築と西洋の建築を一度に見られる面白い地域です。

そんな地域の始まりとなったのが、倉敷民藝館でした。江戸時代後期からあった米倉を譲り受けて民藝館として改修したことがきっかけとなり、地域の古い建物を守っていこうという動きが起きたのだとか。結果として写真のような美しい街並みが残っているんですね。

倉敷民藝館の建物・白壁に貼り瓦が美しい

◆ そんな倉敷民藝館発の工芸品が「倉敷手まり」

手まりの表面に施された美しい刺繡。その下にもいろいろな方向で巻かれている木綿糸が見えます。シンプルながらも思わず見入ってしまう倉敷手まりは、倉敷民藝館初代館長を務めた外村吉之助が音頭を取って制作を始めたものでした。外村は熊本の肥後手まりを見てその美しさにぞっこん。その美しさを倉敷でも実現しようとして始めたそう。

江戸時代から残る古い建物から近代の建物までうまく共存しているように、工芸においても古くからのものと新たに作られたものが共存している街・倉敷。一度途絶えてしまった工芸が復活した例もあります(倉敷緞通など)。

そんな倉敷の街でお気に入りの一点を探してみてはいかが?

参考

倉敷民藝館HP  http://kurashiki-mingeikan.com/about.html

写真はすべて筆者撮影

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けんた

けんた

大学では、都市をフィールドとして学んでいます。また学芸員課程を履修しており、これをきっかけに博物館や美術館に頻繁に行くようになりました。工芸にはまったきっかけは、この美術館巡りをしているときに、東京国立近代美術館工芸館(いまは金沢に移転し、国立工芸館となりました)で様々な工芸作品に出会ったことです。日用のものに込められた美に驚きました。工芸作品は、それぞれの作品が作られた「場所」やそこを取り巻く自然・人々の暮らしを包摂していて、こんなに素晴らしい作品がたくさんあったのか!と感動したのを覚えています。 とらくらでは、「地域」に根ざした伝統工芸を見ていくことで、まちと工芸の関係性・そしてその可能性を探りたいと考えています。

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