最近、東京藝大を筆頭に芸大・美大が注目されるようになってきたと感じます。
『ブルーピリオド』(著・山口つばさ)という漫画をご存知でしょうか。東京藝大を目指す高校生の受験物語です。2019年には『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』(著・二宮淳人)が話題になりました。この本にはKing Gnuのボーカルである井口理さんが出られているのでファンの方は是非読んでみてください。
秘境と呼ばれるように芸大・美大は謎に包まれています。私は地方の芸大に通う学生ですが、頻繁に「大学で何をしてるの?絵を描いてるの?」と聞かれます。私が声を大にして言いたいのは「美術は絵画だけじゃない!!」ということです。
まずお話ししたいのは、美術大学と芸術大学の違いです。多くの人が知らない、というより考えたことがないかもしれません。私自身もそうでした。ざっくりと言えば、美大は美術(絵画・彫刻・デザイン・工芸・芸術学等)を学ぶ場所で、芸大は音楽部や美術学部があるところです。つまり、芸術の中に美術や音楽が含まれるということです。
そして次によく聞かれるのは「工芸科って何をするの?」です。多くの工芸科は、入学してから染・織・陶芸・漆芸・金属・ガラスなど様々な分野を一通り体験し、その後自分の専攻するものを決める形を取っているところが多いです。有名な所だと、東京藝大・京都市芸・金沢美大・沖縄県芸・多摩美・女子美などがあります。染織を学びたいなど既に分野が決まっている場合は、はじめから染織科、陶芸科など分かれている大学に入るという選択肢もあります。
今回は簡単に芸大・美大について話しました。次回は工芸科について、さらに詳しく書きたいと思います。
(画像は陶芸の授業で土器を焼いた時の写真です。)